ネッシー狩りの夜

ヒマだとろくなことをやらない20代ニート。

迎え盆

 一週間ほど、実家に戻っていた。

 ネット環境もパソコンもないため、ブログの更新はその間出来なかった。

 いったいどんな家なのかと思われそうだが、案外そんなものだ、田舎なんて。

 

 私の親は基本的に自宅でパソコンを使うことはない。

 昔はノートパソコンが一台だけあったけれど、もっぱら年賀状を作るのに使うぐらいで、それ以外では私と姉が使うぐらいだった。

 二人とも出て行った今となっては誰も触ることはなく、ネットも解約して、ほこりをかぶったままだ。

 このパソコンがなければ、私は小説や文章を書こうという気にはならなかっただろう。中学から高校卒業まで、私はずっとそのパソコンで雑文を書き散らしていた。

 はじめて、二次創作の小説のサイトを立ち上げたし、小説も定期的に更新した。

 広大なインターネットの海の一端に触れた。

 おかげで、今はその中毒症状に悩まされているのだが。

 

 自分が社会不適合者だという自覚は大いにあって、文章を書く人間になれば、この不適合な部分が許される気がした。

 なるほど作家か、ならばまともでなくとも仕方がないだろう、と。

 まともではないことへの免罪符として、文章を書く人生が欲しかった。

 今も、まさに、そうだ。

 

 適合できない痛みを誰かに赦してほしいから文章を書いている。

 

 思うに就活を失敗したり、短期間で正社員を辞めた人がブロガーになるのはそういう免罪符を求めているからなのではないかと云う気がする。