ネッシー狩りの夜

ヒマだとろくなことをやらない20代ニート。

銭湯

 今日やったこと。

 ある本屋さんに行った。前から行きたかったところだった。

 一時間程度歩いた。

 

 私の住んでいる地域には、銭湯が多い。

 少なくとも三軒ぐらいはある。

 銭湯に行ったことはないけれど、「湯」と書かれた暖簾を見るとわけもなくわくわくしてしまう。

 『千と千尋の神隠し』を思い出すからなのか、あるいは原風景をそこに見るからなのかわからない。

 富士山の絵や、瓶に入った冷たい牛乳。

 青いタイル。保健室にあるような体重計。

 まだ小さい子に、ばんざいをさせて肌着を着せるお母さん。

 タオルを巻いたまま扇風機に当たっているおばさん。

 それらは銭湯で見たものではなくて、温泉に行ったときなどに見た光景のつぎはぎなのだけど、銭湯の前を通るたびに、そのイメージが走馬灯のように頭の中を流れていく。

 湯気と共に、記憶が共有される感覚。

 

 お風呂のにおいは好きだ。